このブログでは、文章理解の英語は無理に解く必要はない、そこで浮いた時間で数的処理で高得点を取ることを推奨しています。
しかし、ごくたまに英文を読まずに、選択肢の日本語だけで解ける問題も出題されます。
以下に選択肢を挙げますから、解いてみて下さい。
国税専門官2010年の問題で、長い英文の本文があるのですが、この問題を解く上では不要です。
1 シアトルに移ってすぐに日本好きの友人ができたが、けんか別れをしてしまった。
2 シアトルの人は、どちらかといえば、よそ者には不親切であり、排他的である。
3 シアトルの人は、あまり音楽好きではないため、ミュージシャンの活躍の場が狭い。
4 シアトルの人は教育水準が高く、人付き合いよりも読書などを好むという説がある。
5 シアトルでは、無理に友人をつくろうとせず、受け身でいるのが友人をつくる秘訣である。
この問題は、公務員試験の問題です。
日本政府のオフィシャルな見解となります。
そこで、シアトルの人を悪く言うような問題が出せるでしょうか。
シアトルでわかりにくかったら、選択肢を北京やソウル等に置き換えるとよくわかると思います。
1、2、3が正解だったら、日本とシアトルの外交問題になりかねません。
そんな問題を公務員試験にしますか、ということです。
4がシアトルを穏当に表現していて、正解です。
5は、無理くりで作った間違いの選択肢です。
5は論理的に成り立たないです。
受け身でいたら友人ができる、というのは日本語的にも論理的にも意味不明です。
本文の内容から作った間違いの選択肢です。
論理で成り立たないのも、もちろん不正解の選択肢です。
問題集の解説は、もちろんこんな解き方はしていません。
しかし、こういう解き方もありうるということです。
スー過去も含め、過去問の解説は鵜呑みにしないようにしましょう。
文章理解はペースをつかむにはピッタリの科目です。
1日1問10分の演習を続ける。
日曜日に70分とかいけません。
毎日10分です。
1日の勉強の始めか終わりに、文章理解の過去問を解きましょう。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)