「過去問は解いた回数ではなく、どれだけ消化したか」~元公務員講師のコラム~

過去問集を1冊こなす場合、1冊に230問問題があるとして、3回解いて690問。
単純に690問解くよりも、どれだけ消化したかに重点を置いて欲しいです。

1回解いて仮に選択肢5本すべて知っている内容だったら、その問題は二度と解かなくていいわけです。
3回解いてもマスターできなければ、4回、5回と解かないといけないです。
単純に3回解いたら1冊マスターというわけではないのです。

また、大概の過去問集はいろんな職種の問題が混じっています。
自分の地方上級の第一志望の度合いが強かったら、国家系の試験が難しい学系科目の場合は、スー過去6をまるまる1冊解く必要はないです。
国家総合職や国家一般職の問題は飛ばしても構いません。

過去問は単純な回数で測るのではなくて、どれだけ消化したかに重きを置いて下さい。
消化とは、5本の選択肢を正しく直した上で、その内容を覚えているかということです。

単純に全部の問題を3回解いたらいいわけでもないですし、1冊全部をまるまる解く必要もない場合もあるのです。
1冊を繰り返すという記事を以前書きましたが、ケースバイケースで様々な場合があって、単純に1冊を繰り返すというわけでもないのだということを、知っておいて下さい。
合格という目標を見据え、かつ自分の志望職種と志望度合い、科目の習熟具合、試験までの残り時間を冷静に判断し、過去問集にどの程度取り組むか、各自の最適解を見つけてください。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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