「中央官庁のポスト」~元公務員講師のコラム~

概ね、中央官庁のポストについて記しておきます。

地方公務員志望の方も、中央官庁と業務上関係があったり、地方公務員のポストも中央官庁に準じて制度化されているので、これを機会に知っておきましょう。

入省1年目は、事務官です。
皆さんは採用されると、○○事務官という名刺を作成することになります。

そして係長に上がります。
私は役所に4年いましたが、最終役職は係長です。
しかし、名ばかり係長で、部下はいませんでした。

その次は課長補佐です。
役所の中では、働き盛りのポストです。

そして、課長(室長)になります。
課の部屋の中では、一番偉いポジションです。

課長の上は、参事官、審議官です。
課長までは、1つの部屋にいますが、参事官、審議官以上は1人に個室、秘書(付き、とも呼ばれる、づきと読む。)、車が与えられます。

参事官、審議官の上は、局長です。
局長は会社で言うと、取締役くらいの格があります。

局長の上が事務次官で、会社で言えば社長、代表取締役、CEOです。
1年目の事務官と1字違いですが、まさに大違いです。

マックスウェーバーの言うとおり、官僚組織はピラミッド型(ヒエラルヒー)になっているのです。
参事官、審議官を意識して、覚えておきましょう。
参事官、審議官はまたの名を「中2階」と言います。
事務官から課長までは1階、局長以上は2階ということでしょう。
また、外務省では課の№2を首席と言います。事務官の中で首席という意味です。
それから調整官という首席に類するポジションもあります。調整官は、外務専門職の方がなります。課によっては、調査官と言ったりする場合もあります。

また課の中で班があって、それぞれ班長がいます。
総務班、庶務班はすべての課に存在します。あとは課によっていろいろな班があります。中東第一課だと、地域班になります。それぞれ、総務班長と地域班長、庶務班長がいます。
総務班は、その課の中心的な課題に取り組みます。
庶務班は、課の予算とか、機械の管理とか、文房具の調達とか、課の業務を円滑にするための仕事をします。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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