勉強していると、「これって当たり前だなあ」ということがよくあります。
例えば、「自由が大事」とか「平等が大事」とか「民主主義が大事」とか。
「自由が大事」のその先、「なぜ自由が大事か」を考えるのが、思想という科目であり、哲学です。
「二重の基準」を勉強して、精神的自由が経済的自由より大切と勉強します。お金儲けの自由より、心の自由が大事って、当たり前だなあ、と思います。
憲法学は理論を作ります。精神的自由は個人の尊厳(13条)に直結している、経済的自由が侵害されても選挙によって是正できるが、精神的自由の侵害は選挙のプロセス自体(民主政の過程)を傷つけてしまう。また、裁判所は経済的自由を侵害する政策の当否は判断しにくく大切に扱うことが難しいが、精神的自由の侵害にはこのような問題はない。したがって、精神的自由の方が大切である。
授業でも皆さんは「当たり前」やん、という顔をして受講されていますが、「当たり前のその先に」合否に関わるポイントが隠れているのです。
「当たり前」が積み重なって、いつの間にか、理論が出来上がったりしますので、「当たり前」を一つ一つ踏みしめて、授業に臨んで下さい。
普段の勉強においても、勉強法というのは「当たり前」のオンパレードです。過去問を勉強しろとか、絞って繰り返せとか、すきま時間を活用せよとか、毎日勉強を続けろとか、知識を確実にしろとか。
しかし、「当たり前」を徹底する、続けることが合格につながります。
「当たり前」を徹底できた、続けることができたという、少数者が合格者です。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)