総合職と言うと、「本省のキャリアだ」とか、「関係なさそう」とか、そういう感想になるでしょう。
結論を言うと、総合職は受験して下さい。
3つ、ポイントがあります。
1つ目は、「究極の模試」である、ということです。大概の方は、総合職は志望されないと思われるので、まさに国家機関による「究極の模試」です。受験すると、後日人事院のHPに正答番号が公表 されますから、これも模試っぽいです。
総合職は、公務員試験のトップバッター、ゴールデンウイークくらいに行われるので、総合職に備えて、全ての科目の過去問を1周する、体内時計を朝型にする等、総合職を目安に勉強をスケジューリングできます。
良い締め切りとして、使って下さい。
2つ目は、「格好の情報源」です。総合職には、時事という科目があります。この出題から、その年に起こった出来事が本試験でどう出題されるか、把握することができます。
また、総合職で出た論点が、他の職種にも出るという傾向もあります。
予備校でも、その旨の公開講座が行われたりします。
3つ目は、「けっこう受かる」です。最近の傾向は、筆記試験のハードルを下げて、面接試験でドサっと絞るというものです。総合職の筆記試験のハードルは、決して高くありません。地上・一般職の勉強をしていれば、総合職の専門試験でも合格点を取ることは可能でしょう。
公務員試験は出願料無料なので、総合職を受けないという選択肢はないです。
皆さんのスケジュールに組み込んで、ぜひ総合職も受験して下さい。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)