過去問は公務員試験において、絶対の学習対象ですが注意しなければならない点もあります。
私の日本史・世界史の記事に書いたことですが、過去問には時にとんでもなくマイナーな知識が潜んでいる場合があります。
先日の授業では、西ヨーロッパ連合条約が出題されている過去問を見つけました。私はセンター試験世界史100点ですが、西ヨーロッパ連合条約は知りませんでした。
公務員試験は、こういうマイナー知識の有無を、直接訊いてくる訳ではありません。マイナー知識を使わないと、間違いの選択肢を4本揃えることができないのです。したがって、出題者は電子辞書の百科事典くらいを見ないと存在がわからないような、マイナー知識を出題するのです。
対策としては、過去問の自分にとっての未知の知識が、テキストに載ってるか載ってないかを確認することです。テキストに載っているのなら、自分の勉強不足です。テキストに載っていないのなら、マイナーに解なしのマイナーです。マイナーは過去問に載っていても、それは二度と出ない知識です。深入りしないように。
過去問も注意して勉強しましょう。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)