「能力ではなく、熱意の差」~元公務員講師のコラム~

箱根駅伝で好成績を出している青山学院大学陸上部の原監督の講演を聴く機会がありました。
陸上部の行動指針に、こういうものがあるそうです。
人間の能力に大きな差はない。あるとすれば、それは熱意の差だ。
また、京セラの経営者だった稲盛和夫氏の著書にこうあります。
人生・仕事の結果はかけ算だ。考え方と熱意と能力のかけ算だ。考え方は、哲学・理念・思想で-100から+100まである。熱意は後天的で0から+100まで、能力は先天的で0から+100まである。

能力というのは、公務員試験で言えば、先天的に決まってしまう大学名とか、資格の点数とか、留学の有無とかになるかもしれませんが、そういうのは合否には関係ないです。
生まれてからでも、後になってもどうとでもすることのできる、熱意こそ大事なんだということです。同じ勉強をしていても、同じ過去問を1問解いても、そこに熱意があるかということです。

私の授業でも過去問の演習をしますが、講師の席からは皆さんが全部見えていますよ。熱意を持って一生懸命解いている人、スマホをいじりながらいい加減に解いている人、寝ている人等々。
熱意のある人は、自ずと結果が違ってきます。
熱意のある人は、情報を集めることもできます。
講師に「何かないか」と質問に来はります。いっしょに調べるうちに、思わぬ情報をゲットすることがあります。これも、その人の熱意がなしたことです。
熱意は、論作文・面接にも表われます。文章や受け答えに、自ずと熱意は表現されます。採点官や面接官は、受験生の熱意を見逃しません。
松岡修造になれとはいいませんが(^_^)、ギラギラと熱く、熱意を持っていきましょう。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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