人権に続いて、統治の攻略方法です。
統治は憲法1条から9条、41条から受験的には99条までです。
1条から8条の天皇についても、改元、生前退位等がありましたから、ここしばらくは重要でしょう。
国会、内閣、裁判所については、権力分立を確認しましょう。
権力分立は、国家の権力を制限して、以て国民の権利・自由を保護するという、自由主義的な制度であることを理解しましょう。権力分立は、民主主義とはあまりつながりません。
絶対主義期の国王な強大な単一の権力を、まず立法をするところということで、議会(国会)が分かれて、次に裁判をするところを切り離そうということで、司法(裁判所)が分かれて、残ったところが行政(内閣)です。
国会については、国会と議院は違う(議院2つで国会を構成する)、衆議院の優越、国会だけ「が」法律を作るという国会中心立法の原則と、国会だけ「で」法律を作るという国会単独立法の原則等が重要です。
内閣については、内閣総理大臣と内閣の権限の違い、衆議院の解散、国会と内閣のコラボである議院内閣制が重要です。
裁判所については、司法権の概念、司法権の独立、裁判官の独立、裁判官の身分保障、違憲審査権、司法権の限界が重要です。
国会は民主主義、内閣は福祉主義、裁判所は自由主義の機関です。それぞれのキャラを理解しましょう。
財政、地方自治については、条文中心で過去問に問われたところを徹底しておけばよいでしょう。財政で1問、地方自治で1問というのは、教養試験ではなかなか考えられないです。
統治は条文です。頻出かつワンパターンです。もう一度言いますが、憲法の条文は暗記です。憲法知らない公務員は、ありえません。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)