「正直に△を、○×の価値が高い」~元公務員講師のコラム~

選択肢式試験の解法について、折に触れて書いてきましたが、ここでまとめます。

選択肢式試験について、2つのモデル図を提示します。

<モデル1>

△ 1

△ 2

○ 3

△ 4

△ 5

<モデル2>

× 1

× 2

△ 3

× 4

× 5

モデル1、モデル2とも、例えばモデル1の△に×が混じったりとか、モデル2も×に△×(どちらかと言えば間違い)が混じったりすることは、ありえます。
モデル1、モデル2とも肢3が正解になります。
モデル1は正解の3がメジャーな知識で、残りの4肢はマイナーとかよくわからない知識が並んでいる状態です。
モデル2はこれは違うと確信を持って4肢切れて、残りの1肢が決断がつかない状態です。
肢を○と判断するより、×と判断する方が容易な場合が多いので、モデル2もよく見られる状態です。
モデル1、2両方とも、本試験ではありえるシチュエーションです。

大切なのは、知らない選択肢を△と「正直に」申告することです。
ここで、見栄を張って○か×か決めにいかないことです。
なぜなら、あやふやな知識による○×の判断は、マイナス1点に直結するからです。
△を付けることを躊躇してはいけません。
モデル1の場合、△4つでも答えは出ます。

もう一つは○×の価値は高い、ということです。
正確にこれは正しい(○)、これは誤り(×)と、確信を持って判断できることが大事です。
モデル1の○、モデル2の×、とも○×の価値の高さを表しています。
100のあいまいな知識より10の確実な知識です。
あいまいな知識はない方がマシです。
○か×かを判断できる10の確実な知識です。
知識は量でなく質です。

解法としては、

○○(絶対正しい)

○(正しい)

△○(どちらかと言えば正しい)

△(正誤不明→これを正直につける)

△×(どちらかと言えば誤り)

×(誤り)

××(絶対誤り)

と7段階に分けて、選択肢を判断して下さい。
△○、△、△×以外で1段階目の判断をします。
2段階目で、△○、△×も考慮に入れます。
ここまで来ると、△の2択等になっていると思います。
後は日頃の行いの良さを信じて(^_^)。

解法等些細なことだと思われるかもしれませんが、本試験は1点差に受験生が何十人もいる状態です。
小さな差の積み重ねで、合否は決まります。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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