「大学受験の現代文と文章理解の現代文」~元公務員講師のコラム~

大学受験の現代文も文章理解の現代文も、同じ現代文です。
しかし、両者はかなり違うように思います。

大学受験の現代文は、傍線部の理由をア~オから選べ、傍線部を説明せよ等設問が多様です。
文章理解の現代文は、まずは要旨把握か内容把握かの、5肢択一式です。

また大学受験の現代文は、本文に遊びの部分がないというか、一文一文がつながって、段落になって、段落がつながって本文になっている構造です。
本文の全体が解答に関係します。
一方、文章理解の現代文は、本文のこの部分は結果的に解答に関係がないという部分が頻繁に見られます。
取りあえずは全体を一読しなければいけませんが、二度読みする必要はない部分がけっこうたくさん出てきます。
確率的には文末が急所で、文末だけ読んでいればいいという場合がそこそこあります。
大学受験の現代文で同じことをすると、まず点数が取れません。

大学受験や高校の授業の現代文が苦手だった方も、文章理解の現代文はまた全然違う科目なので、ぜひ文章理解の現代文は得点が取れるようにして下さい。

就活中の学生さんを横目に勉強するのは、何か焦ります。
しかし、これは公務員試験合格者が通った道です。
公務員と決めたのなら、勉強に集中しましょう。
内々定をいくつ持っていても、就職できるのは一つだけです。
公務員以外の内々定は、単なる保険です。
第一志望の公務員に専心しましょう。

 

【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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