ハンコは公務員の仕事にはつきものです。
行政学で勉強する稟議からもわかると思います。
起案者が文書を作成してハンコを押して、係長がハンコを押して、課長補佐がハンコを押して、課長がハンコを押して、局長がハンコを押して、事務次官がハンコを押すというパターンです。
慎重な判断が可能ですが、責任の所在があいまいになると勉強されるとおりです。
外務省はハンコの替わりに、イニシャル等を崩したハンコくらいの大きさのサインを使います。
ハンコではなくサインという点で、欧米と同じです。
上司が一人ひとりサインを持っています。
権限が大きい人ほど、サインも大きい傾向にあります。
赤鉛筆や赤ペンでサインをします。
文書証明の仕事をしていたときは、この文書は真実に作成されたと証明するために、室長のフルネームのサインが必要だったのですが、室長のサインのハンコを作って、実務ではサインのハンコを押していました。
これは、ハンコとサインのハイブリッド型です。
実務に就くと、ハンコは日常茶飯事で押すことになります。
自ずときれいに押せるようになります。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)