「二度と出ない過去問を検討しても、ムダではないか」~元公務員講師のコラム~

公務員試験の勉強において、過去問の検討は不可欠です。
一度出た過去問を今更解いてもムダではないか、というのは受講生さんがよく持たれる疑問です。
確かに、同じ過去問が丸々1問は、二度とは出ません。
しかし、選択肢単位で見ると、同じ選択肢が再度出てきます。
少しアレンジを加えたというレベルだと、頻出です。
過去問の検討には、やはり意味があるのです。

過去問の検討には、合格者のレべルを知るという意味もあります。
過去問にない知識は合格者は知らないのです。
令和4年の問題も、令和3年までの過去問の知識が頭に入っていれば、満点は難しいですが、合格点は取れるのです。
合格者は、過去問にある知識は間違いません。
または、過去問を間違えないから合格できると言えます。

また国家一般職で出た知識が地方上級で出るとか、市役所で出た知識が警察官で出るとか、職種をまたいで出題の共通性が見られます。
ということで、第一志望の過去問だけを解くのでなく、できるだけ広く過去問を解いた方がいいです。
スーパー過去問ゼミ等を丸々1冊解いた方がいいでしょう。
本試験まで時間がなければ、自分の受ける職種のみ、時間があれば丸々1冊解けばいいでしょう。

スーパー過去問ゼミ1冊と書きましたが、経営学、労働法、政治学、国際関係で地方上級第一志望の方は、国家総合職や国家一般職は割愛しても大丈夫でしょう。
科目や自分の志望、本試験までの時間に応じて、作戦を決めて下さい。

 

【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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