「判例の用いる確率の用語」~元公務員講師のコラム~

判例で出てくる確率に関する用語で紛らわしいものがあります。
蓋然性(probability)と可能性(possibility)です。

図解するとこんな感じです。

100%←――――――――――――――→0%

絶対確実>蓋然性>可能性

 

少ない確率でも可能性はあると言えます。
それなりの確率がないと蓋然性があるとは言えません。
夏目漱石が授業で言った例では、「教壇で喋る講師が逆立ちする可能性はあるが、蓋然性はない。」というものがあります。

泉佐野市民会館事件、よど号ハイジャック記事抹消事件等の憲法判例で蓋然性が出てくるので、復習しておいて下さい。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

関連記事

  1. 「上司は部下の笑顔が見たい」~元公務員講師のコラム~

  2. 「助ける助けられる」~元公務員講師のコラム~

  3. 「夏休みが終わるまでに、やるべきこと」~元公務員講師のコラム~

  4. 「教養試験 民法・刑法の対処方針」~元公務員講師のコラム~

  5. 「合格者も苦しい」~元公務員講師のコラム~

  6. 「マイナーに解なし、再考」~元公務員講師のコラム~

  7. 「ことはないが正解となることはない」~元公務員講師のコラム~

  8. 「よい通訳の条件」~元公務員講師のコラム~

  9. 「公務員試験職種の特徴 その5(労基、衆参職員、国立大学法人)完」~元公務員講師のコラム~