毎年、「英語どうしようか」という質問はよく聞かれます。
まずは、数問解いてみて、自分がどの程度「英語ができるのか」という見当をつけて下さい。
そのうえで、「あぁ、全然できないな」という結果に終わった方ならば、英語はもう勉強しないというのも一つの有力な作戦です。
ただ、英語が3~5問出題されて0点(確率的には1~2点も十分ありうる)に終わるのは、かなりイタイです。他の科目では一切手が抜けません。
しかし、英語を解かないということは、その分浮いた時間を数的に回せます。数的でその分高得点が見込めるのであれば、英語を飛ばすというのは、時間的に有力な作戦なのです。何も引け目に思うことはありません。
英語が苦手で英語を勉強しない方は、数的をしっかり勉強して、数的で高得点を取りましょう。
ただここでは優等生的に、英語も勉強して頂きたい、と言っておきます。最近英語は増加傾向、難化傾向にありますが、しっかり準備を積めば差をつけることができます。ぜひ、英語も勉強をして頂きたい。それに、実務でも英語は何かの形で必要とされる機会はきっとどこかであると思いますし。
皆さんが「英語がうまく読めないな」と思った場合、その原因がどこにあるのか、つまり①単語がわからないのか、②そもそも文法があやふやなのか、この2つのどちらかなのかを厳密に見極める必要があります。
①の方は、皆さんが高校時代に使っていた単語帳をお勧めします。これに代わる本はありえません。ただ、もう捨ててしまった(!)という方や新しく購入したいという方には、「速読速聴・英単語Core1800の最新版」(増進会出版社)をお勧めします。Basicは易しすぎるし、Advancedは難しすぎます。
勿論、別にターゲットやZ会の速読英単語など、好みのものがあればそれで構わないです。
高校時代の単語帳を使われる方は、「センター試験レベル」というとこまでを読んでおけば、公務員試験教養科目レベルは十二分です。「難関私大レベル」とか「国公立レベル」とか、そういうとこまで真面目にやる必要はありません。
②の方も、高校時代に使っていた文法の本を一読見て頂ければと思います。お勧めというか、もし新しい本を欲しいという方には、「NEW山口英文法講義の実況中継上・下」(語学春秋社)を挙げておきます。
現実は英語を飛ばす人は多いです。半分くらいの人は英語は飛ばします。
しかし、英語ができるとそれだけ有利です。英語の資格が点数化されたり、国家一般職は専門科目で英語が2科目あるので、一般職で2科目英語を選択すると、残りは6科目だけになります。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)