「過去問は読み物」~元公務員講師のコラム~

公務員試験において、過去問の攻略は不可欠です。
俗に「3回廻せ」と言われています。しかし、3回も解けますか?。そんな時間ありますか?。労力も大きいですね。

過去問に取り組む目的は、過去問記載の知識を習得することが第一です。それならば、過去問をアウトプットとして問題演習するのでなく、インプットとしてテキストのように読んでしまう、というのが一つの有力なお勧めな方法です。
過去問もテキスト=読み物なのです。

授業を受けて、最初の1、2回は選択肢を読んで解説を読む、という具合に読み流すだけでも、全く構いません。
「そういうことすると答え覚えてしまいます」という方がいますが、「どうぞ、答え覚えて下さい」。まさか、3番とか5番とか覚えるのでなく、有神論的実存主義者=キルケゴールと答えを覚えるのならば、全然OKです。
最初は過去問を読んで慣れを作ってから、3回目以降は問題演習するというのが、実践的な勉強の組み立てだと思います。問題演習もしておくと、アウトプットの練習(選択肢の絞り方、キーワードの探し方等)ができます。

公務員試験の過去問は3000問くらいあって、攻略が非常に大変なのですが、最初の数回は読むだけで済むのならば、ずいぶんハードルが下がると思います。
各自のやり方で、賢くこなして下さい。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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