「正解になりやすい選択肢の表現 実践編」~元公務員講師のコラム~

以前の記事でも、「場合がある」「こともある」という表現は正解になりやすい、と紹介しました。
ぼんやり言葉は正解になりやすい、です。
極端な表現は往々にして間違い、の反対です。

過去問でもぼんやり言葉を見つけたので、紹介します。
市役所、平成29年度の政治学の過去問です。

○地域政党は、小選挙区の下でも一定程度の議席を獲得することがあり、カナダのフランス語圏に属するケベック州では、ブロック・ケベコワが議席を獲得し続けている。

この「ことがあり」の表現で、この選択肢は正解となります。
日本では、大阪での維新の会が小選挙区で議席を獲得した地域政党の例として挙げられると思います。
カナダは、フランスが北米に植民地を持っていた関係で、現在でもケベック州はフランス語圏です。
地理でも出てくる重要知識です。

この問題の「ことがあり」の表現は特に見逃しやすくて、言われてみればの類の表現だと思いますが、本試験でこれに気づけるとかなり有利になると思います。
例によって、過去問の解説は「ことがあり」は一切ノーコメントなので、皆さんが自分で過去問を解析して気づけるようにして下さい。

小さな積み重ねが本試験の大きな差となります。
目の前の過去問1問、テキスト1ページを積み重ねていきましょう。
小さなことをおろそかにしないように。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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