「残り15秒、何番を選ぶ」~元公務員講師のコラム~

本試験を受けています。
どうしても、時間が足りません。
残り15秒しかありません。
1問、残っています。
何番を選びますか。

本試験は時間配分に注意して、すべての問題に答えるべきです。
しかし、なかなかうまくいきません。
最後は、解答することなくマークしなければならないこともあるでしょう。

TOEIC界隈では、塗り絵と言うみたいです。
時間がなくてパート7は10問塗り絵した、という具合です。
小生も先日TOEICを受験しましたが、数問塗り絵してしまいました(^_^)。

公務員試験で塗り絵をする場合、何番に塗り絵をするのが一番得点が見込めるでしょうか。
これが今日の本題です。
もちろん、確率的には5分の1なので、1番を選ぼうが2番を選ぼうが3番を選ぼうが4番を選ぼうが5番を選ぼうが、同じです。
1選択肢につき見込める点数は、0.2点です。
数的処理で確率を勉強されてる方にとっては、自明でしょう。

かつての司法試験の択一試験の刑法においては、4番が明らかに多い傾向にありました。
4番が0.2点を超えていて、受験生の定番として4番にマークしていました。
かつての司法試験の択一試験の刑法は、言葉の数的処理のようなもので、言語パズルの問題で難問揃いでした。
時間不足に陥る受験生が、多かったのです。

公務員試験においても、当記事では4番を推奨します。
1番はありえないです。
もちろんこの日この時この1問で、1番が正解の場合もあるのですが、確率的には低いです。
問題作成者の立場からしても、1番にはなかなか正解は置けません。
5番も一番最後なので、これも作成者の立場からすると、配置しにくいです。
2番も、やや安直という感じがします。
3番は捨てがたいです。
4番に抵抗がある方は、3番で勝負を賭けるのもいいでしょう。

ただ、杓子定規に4番につけるのではなく、多数派を数える、文末の表現を見る、極端な表現はないか等確認して下さい。
その上で、どうしようもなかったら4番につけて下さい。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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