「まずは憲法から」~元公務員講師のコラム~

数的処理を除いて、公務員試験の重要科目を挙げよと言われたら、「憲法」を思い浮かべる人は多いのはないでしょうか。
専門科目でも、まず憲法は出題されますし、教養科目の社会科学も法律の部分はまず憲法の問題です。

私が公務員試験を勉強した時も、まず憲法から勉強しました。
当時は予備校のテキストとかなかったので、芦部先生が書かれた基本書「憲法」を短期間で何回も何回も繰り返し読みました。1週間で1周する位のペースです。
1回目は通読して、2回目はルーズリーフに自分なりにレジュメを作りながら読みました。3回目は色分けして、教科書の上の余白に内容の概要を書いて、予備校が出していた論点表の中身も書いて、論述の過去問が出題されていたら過去問の問題文を書き込んで読みました。

現在の公務員試験においては、教材が充実しているので、芦部「憲法」をいきなり読むというようなことはしなくてもいいと思います。
憲法に関しては、条文(六法、スマホでもよい)、判例(公務員試験六法が最適、百選までは不要)を参照しながら、過去問を解くという方法で、合格レベルには達するでしょう。

まずは憲法に関して計算が立つと、それを活かして他の科目も勉強が進むようになります。
憲法1科目は公務員試験の内容においても、全体の分量面においても、最初に攻略すべき科目として最適です。

まずは憲法から攻略しましょう。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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