解法の話です。
正解は多数派の中にいるというものです。
5肢択一のうち、4対1に分かれるとしたら、正解は4にいるというものです。もし正解が1にいたら、他の選択肢を検討することなく、正解が確定できることになります。問題作成者からすると、これは面白くないです。
同じく3対2なら3、3対1対1なら3、2対2対1なら2、それぞれに正解が隠れています。
実際の問題で見ましょう。(問題文は略、選択肢のみ)
A | B | C | D | E | |
① | ポーランド | ユーゴスラヴィア | ミュンヘン | オーストリア | ハンガリー |
② | ポーランド | チェコスロヴァキア | ミュンヘン | オーストリア | イタリア |
③ | オーストリア | ユーゴスラヴィア | バンドン | ポーランド | イタリア |
④ | オーストリア | チェコスロヴァキア | バンドン | ポーランド | ハンガリー |
⑤ | オーストリア | チェコスロヴァキア | ミュンヘン | ポーランド | イタリア |
AからEまで3対2です。正解は3に隠れています。
Aの3はオーストリア、Bの3はチェコスロヴァキア、Cの3はミュンヘン、Dの3はポーランド、Eの3はイタリア。AからEまで全て3である、選択肢5が正解です。
A | B | C | D | E | 計 | |
① | 2 | 2 | 3 | 2 | 2 | 11 |
② | 2 | 3 | 3 | 2 | 3 | 13 |
③ | 3 | 2 | 2 | 3 | 3 | 13 |
④ | 3 | 3 | 2 | 3 | 2 | 13 |
⑤ | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 | 15 |
この問題は世界史ですが、世界史を捨てる人でも正解しなければいけません。何となく3とか選ぶのでなく、数を数えて5を選ばないといけないです。公務員試験はそういうことが出来る人が合格するのです。
皆さんも未知の問題、科目であっても、選択肢の数を数えて、数の多いものを選ぶということは、常識化して下さい。
王道で解くのももちろん大切なのですが、いざという時にはテクニックも必要となってきます。
正解は多数派の中にいるというのは、覚えておいて下さい。
【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)