「情報の一元化について」~元公務員講師のコラム~

受験勉強をするにあたって、情報の一元化という言葉を聞いたことがあるかと思います。
情報の一元化とは、勉強するにあたって得られた知識等を何か一つの教材にまとめてしまうというものです。
一つの教材とは、テキストとかノートとか過去問集とかが挙げられます。

公務員試験においては、情報の一元化は観念の問題においてなされていればいいのであって、物理的に無理に1冊にまとめる必要はないと考えます。
過去問に関する知識は、赤ペンで過去問を正文化して、過去問集にまとめればいいです。テキストに加筆する場合はテキストにまとめればいいでしょう。
法律科目は六法も一元化の素材になるでしょう。
どこに何が書いてあるかがわかれば、必ずしも物理的に一元化する必要はないです。付箋、ルーズリーフ等をうまく活用しましょう。

情報の一元化という言葉が言われるのは、一元化できたらまるで魔法のテキストが一冊できあがるように思われるからでしょう。
確かに、一元化はできるに越したことはないのですが、時間や手間がすごくかかってしまうと本末転倒です。
魔法のテキストを作るのでなく、合格することが試験勉強の目的です。
自分の頭の中で一元化されていれば、十分です。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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