「1点でなく、1分にこだわれ」~元公務員講師のコラム~

公務員試験、特に教養試験は、大抵の人にとっては時間が一番の制約要素になると思われます。知識ではありません。「分かっているのに、時間がなくて解けない」「時間があれば、解けるのに」という事態が頻繁に起こるのです。

教養試験を本試験で解く場合の時間制限は、知識系は1問1分、知能系は1問3分30秒を厳守して下さい。
大抵の職種、自治体の試験の場合、この時間制限でたぶんギリギリだと思います。
知識系は問題に没頭すると、すぐ2~3分経つので注意して下さい。

問題を解くと、どうしてもその1問にこだわってしまいますが、試験では、マイナス1点なんてどうってことありません。みんなができないような難問で、1点失っても何も痛くありません。そこで失った時間が痛いのです。
5分も使って難問が取れなかったのならば、マイナス1点でなくマイナス5分が痛いのです。
そこで失ったマイナス5分は、最後の数的処理の検算とか見直しとかに、必ず響いてきます。試験とはそういうものです。

目の前の1点でなく、そこで何分使ったか、という視点は、本試験では忘れないで下さい。模試の時から、意識できるといいでしょう。
間違う時も、何分使って間違うかが、大事です。
間違うなら3秒で間違えましょう(無理だけど)。
最悪なのは、ああだこうだと5分も考えて、間違うのが最悪です。
そうです。間違ったマイナス1点じゃなくて、マイナス5分が痛いのです。
本試験の1分は、黄金の1分です。
間違い方が大事です。
間違うのなら3秒で。
このことを、忘れないように。

 

【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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