「官庁訪問について(第2回)」~元公務員講師のコラム~

しばらく官庁訪問シリーズが続きます。
官庁訪問とは、一言で言うと「すごい疲れる」です。
瞬間最大風速的に言うと、すべての就活の中で一番過酷です。
夏の暑い中、2週間くらい朝一からタクシー帰りの深夜まで拘束されます。まずフィジカルがきついです。そのくせ1日に会えるのは3人くらいで、ひたすら待たされます。予定はまったくわかりません。これはメンタルがきついです。待合室は私語厳禁です。携帯も使用禁止です。しかも1日1日、「切られて」いきます。だんだん選別が進んで、人数が減っていきます。この状況に耐えられますか?。
ただし、これは国家総合職の話であって、一般職の地方採用だと、過酷さは幾分(orかなり)マイルドなものになると思われます。

官庁訪問は、役所は直で受験生を知り、受験生は職場を知る、またとない相互理解の機会となります。
官庁訪問は大人の世界です。大人の事情が幅を利かす、学生界とは別の世界、何でもありです。第1回で述べた外務省のウラ食事会、ウラ面接、名簿抜き取り等、何が起こっても不思議ではありません。
虚々実々の駆け引き、「本音」と「建前」、「キツネ」と「タヌキ」、「切られる」「ご縁がない」「電話が来ない」等。極めつけは、「本省の採用活動はこれにて終了」(=私が官庁訪問で言われた台詞、不採用の婉曲表現)。

一般職の官庁訪問について手続き的なことを言います。1次合格発表当日から訪問受付の予約の電話をかけるのですが、これがなかなかつながらないというのが、受験生あるあるです。ただ、最近はメールでも受け付けてもらえるかもしれません。
業務合同説明会は必ず出席して下さい。この説明会で訪問を受け付ける場合もあります。
1次合格発表後、地上、裁判所職員、国家専門系等の面接と日程がかぶりまくると思います。この時にどう判断するか?。これは事前に自分で決めておきましょう。その場で場当たりに判断してはいけません。志望順位は、予め明確にしておくこと。
ただし、志望順位を決める際には自分の主観的順位だけでなく、相手からどう見られているか、官庁があなたをどう評価しているかという点も、考慮して下さい。
第一志望は高嶺の花だけど、第二志望の官庁は自分を高く評価している、といった状況が想定されます。この場合は、第二志望の官庁に決めるのが、現実的だと思います。

 


【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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