「も」は盲点 ~元公務員講師のコラム~

文章理解の並び替えの解法です。
~も、と言いたい場合には、必ず~は、という部分があるはずです。
これを利用して文章を並び替えすることができる場合があります。

「アメリカは賛成」と言うから、「日本も賛成」と言える訳です。
「アメリカは賛成」が先で、「日本も賛成」はその後です。
大概の場合、「アメリカは賛成」のすぐ後ろに「日本も賛成」の肢が来ます。
これでE「アメリカは賛成」→C「日本も賛成」と確定したとしたら、E→Cの並びになっている選択肢の有無を必ず確認して下さい。
そこそこありうるのが、E→Cになっている肢が1つしかないという場合です。この場合のE→Cを黄金リンクと言います。その1つしかない肢を、注意深く一通り読んで、これを正解とします。もちろん、それが正解肢です。
黄金リンクを早く見つけることは、並び替えの攻略の重要ポイントです。しかし、過去問の解説には黄金リンクは一言も書かれていません。全ての問題で黄金リンクが見つかる訳ではありませんが、黄金リンクがあるかないか、自分で確かめてみること。
黄金リンクは、「~も」には限られません。代名詞やキーワード等でも黄金リンクはあり得ます。

「も」は盲点とあるように、たった1文字の「も」が並び替えの雌雄を決する場合があるのです。皆さんは魂を込めて問題文に取り組んで、一文字の「も」を見逃さないように。

 

【中島講師 プロフィール】
94年7月外務I種最終合格。国家I種経済職も1次合格していたが、外務I種合格により辞退。
外務省は4年勤務、アラビア語研修を命ぜられ、中近東第1課、エジプト大使館に勤務。諸事情により任期途中で日本に戻り人事課等に勤務。
2001年より公務員試験講師。延べ2400回の授業、24000人の学生に講義。
主な著作:「受験ジャーナル直前対策ブック 暗記科目の語呂合わせカード」、「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社)

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